実はふつうに水につかるだけでも軽い血圧の上昇が見られます。これは水圧がかかって体が圧迫されるからです。さらに水圧が腹部を圧迫すると横隔膜が押し上げられ肺の容積が縮小するため息苦しくなります。
「肩までしっかりつかっている」
もし、そのような入り方をしているようならちょっと危険かもしれません。
胸までつかってしまうと水圧で心臓が圧迫されてしまうため心拍数の増加につながります。
みぞおちから上はお湯から出す「半身浴」がカラダにやさしい入浴法といえるでしょう。
ワンポイントコラム
※カラダにやさしい「半身浴」のポイント
(1)湯量はみぞおちくらいを目安に
最初にお湯を少なくしてしまうと慣れないとお湯から出ている体の部分が寒く感じてしまうかもしれないので「半身浴用の椅子」を用意しておくと便利です。
(2)お湯の温度の目安
38℃〜40℃くらいに調節しましょう。一般的にお湯の温度が41℃を超えると交感神経が興奮する傾向があります。
(3)お湯につかる時間の目安
半身浴の目安は上半身や頭部の汗です。通常20分程度の半身浴で上半身に汗が出てきますので一つの目安にしてください。
(4)できれば手足は伸ばしましょう。
半身浴中はできるだけ膝の力をぬいて伸ばすか軽く曲げてリラックスしましょう。
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2.浴槽内での姿勢
浴槽の中での姿勢によってもリラックス効果に違いが現れます。
浴槽内で膝に力が入っているとα波は出にくいことが分かっています。
膝に力が入らないように伸ばすか、軽くまげている姿勢が理想的です。
3.浴室の室温
服を脱いで浴室に入るときに浴室内が冷えているとそれだけでも「ストレス」を感じてしまいます。
急激に血圧を上げる要因にもなるので、できるだけ浴室内は温めておきましょう。
お湯はりをするときにふたを開けたままで給湯したり、シャワーであらかじめ床や壁を温めておくと良いでしょう。
4.浴室の照明
浴室もできれば蛍光色ではなく電球色のランプを使用した方がリラックス効果は高くなります。
せっかくリラックスのためにお風呂に入っても照明が明るすぎるとかえって交感神経が高ぶり覚醒状態になってしまいます。
ちょっとしたことですが注意してみましょう。
5.脱衣所の室温
冬の寒い時期、実は脱衣所の室温が非常に低下しやすいのです。
着替えるときに「寒い」と感じたり、お風呂から出てきてすぐに寒い場所に出てしますと一次的に血圧が上昇してしまいます。
またせっかく温まったカラダが急速に冷えてしまうので「湯冷め」をしたりすることもあります。
脱衣所もできるだけ温かい状態を確保しましょう。
さらにワンランク上のリラックス入浴法
1.ライティング・テクニック
家庭のお風呂の照明器具の電球色を蛍光色から電球色に変えるだけでもリラックス効果は期待できますが、さらにその効果を高める方法としてオススメするのは間接照明を使ってみる事です。
温泉やリゾート施設などではこの間接照明をうまく使用する事で「非日常的な空間」を演出しています。
アロマキャンドルを浮かべてみたり、水中ライトなどを使用すると水面がきらきらしたりお湯の中で光がゆらゆらしてけっこう綺麗で視覚的にも癒されます。
是非一度お試しください。
2.バス・インテリア
リビングやベットルームと同じようにやはりお風呂を癒しの空間に演出してみましょう。
使用する小物の色やデザインに統一感を持たせたり観葉植物などを置いてみるのも演出の一つです。
3.入浴剤のうまい使い方
入浴剤を使用することでお湯に含まれる塩素の刺激を抑える事が出来ます。肌にとって「やさしいお湯」に入ることでよりヒーリング効果が高まります。
ワンポイントコラム
※入浴剤のタイプと効果
・無機塩類系
炭酸ナトリウムや塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムなどといった無機塩類が主成分の入浴剤は、入浴後の保温効果が高く湯冷めしにくい特徴があります。あかぎれやひび割れ、あせもにも効果的です。
・炭酸ガス系
炭酸ガスには皮膚の下の血管を拡張させる作用があります。血管が拡張するため血圧は下がり血液の流れが良くなるので全身の新陳代謝が促進されます。
・薬用植物系
チンピやハッカ、トウキなどいわゆる生薬成分が主成分の入浴剤です。生薬の種類によってその効果は異なりますが血行促進や湯冷め防止、香りによるリラックス効果など最近その効果が高く評価されています。
・酵素系
タンパク質分解酵素やパパインなどの酵素の働きで過剰な刺激を与えずに皮膚の表面の汚れを落とせます。
・清涼系
メントールや炭酸水素菜ナトリウムによって肌をさっぱりさせる効果があります。
・スキンケア系
セラミドやホホバオイルなどが主成分の入浴剤は保湿効果に優れ乾燥肌などに効果的に働きかけてくれます。入浴後は肌がしっとりすべすべに!
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4.バス・アロマテラピー療法
快眠アロマテラピー療法の項目でも詳しくお話しますが、お風呂の中でハーブや果実などの香りを嗅ぐことで副交感神経にさらに働きかけることができます。
お風呂用のハーブでテーパックタイプになっているものを使用したりエッセンシャルオイルを使用すると良いでしょう。エッセンシャルオイルを入れるときに注意したいのが「入れすぎない」ことです。
香りが
ほのかに香る3〜5滴くらいがベストです。
くれぐれも入れすぎにはご注意を!
5.ヒーリング入浴
ヒーリング音楽で癒されるでも詳しくお話しますが、音楽にはストレスを解消させて副交感神経の働きを高めてくれる作用があります。お風呂でのりラックス効果を最大限に引き出す採集アイテムがヒーリング音楽といっても良いでしょう。
最近はお風呂用の専用防水CDプレーヤーやスピーカーなども販売されてます。好きな音楽なら基本的にジャンルは関係ありませんが、せっかくですから癒す効果の高いCDをあなたの症状に併せて選んでみるのも良いでしょう。
最上級のリラックスタイムが体感できると思いますよ。
6.読書入浴
忙しい生活を送っているとなかなか本を読む時間を定期的にとることは難しいかもしれません。
そこで一つ提案したいのがこんな感じ浴室用書見台を使った「半身浴」をしながらの読書タイムです。
とっても便利ですよ。(こんな
まくらも用意するとさらに便利です)
せっかくのリラックス時間なのでおおいに有効活用しましょう。
7.マッサージ&ストレッチ
お風呂の中でカラダが温まった状態での過度のストレッチはリラックス効果を半減してしまいますが、適度なストレッチは筋繊維を緩め血行を回復させてくれます。
そこで、「最低限これだけは」というストレッチは「足首の曲げ伸ばし」と「手首の曲げ伸ばし」です。
どちらも末梢の血液循環を改善するのに有効なストレッチです。
特に夕方になると足がむくみやすい人や冷え性の人などには効果的です。
さらに、手足の指の爪を挟み込むように3回づつ揉みましょう。
手足の末端部にもツボがありますが、特に「井穴(せいけつ)」といって各経絡を効果的に刺激できる重要なツボになっています。
「井穴」への刺激は五臓六腑の働きのバランスを整えてくれます。
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